米国ではAmazonの「kindle」や「NOOK」、APPLEの「iPad」と電子書籍リーダーの発表が相次いでいるが、日本のメーカーでもSONYが「Reader Daily Edition」を発表し、いよいよ書籍の電子化が進んできたように感じる。

この電子書籍、はたしてこれから本格的に普及していくのだろうか。

自分が思うには、すべての書籍が電子化に向かうとは考えてはいない。当然のことながら電子化に向いているものから順に普及していくだろうと思っている。

以下にそのジャンルと理由を述べていきたいと思う。


<電子書籍に向いているもの>


まずは電子書籍化に向いているものから。


1.エ○漫画(爆)

エ○漫画の市場がどのくらいあるのかは知らないが、相当の市場があることは書店でも売り場の広さをみればわかる。コミケなどの同人誌市場がエ○や萌えばかりであることを考えれば、想像を絶する市場である。

ただ、これらのジャンルの商品を買っているのは多くは独身男性であって、妻子ある身で所有している人はあまり多くは無いと思う。理由は本棚にならべておけないからである。 ところが、それが電子化されることによって、妻子の目に触れることなくこっそりと楽しむことができるようになるのだから、ひょっとして一気に普及するのではないか、と自分は予想しているのだが・・。(自分は買わないけどね)


2.普通の漫画

本棚にコミック本がずら―リと並んでいる景色は確かに壮観だが、狭い家庭に収蔵できるスペースは限られている。電子化されれば場所を取らずにすむわけだ。これは大きい。無論今まで所有していた本をどうするのか、という問題もあるが、少なくとも新たなスペースは必要ないわけで、今まで漫画本が本棚にたくさん有るのはどうよ、と購入に躊躇していた層にとってはなかなか魅力的だ。


3.百科辞典、辞書

検索性やグラフィカルな表現は紙よりも圧倒的に電子のほうが便利だ。従来の電子辞書は携帯性が重視されていたが画面が小さいなど必ずしも電子の良さが発揮できているとは思えなかった。これが大きな画面で表現してくれるのだから便利なのは間違いない。同時にスペースを取らないというメリットもある。ただし、オブジェとしての辞典という意味では役には立たない。もろ刃の剣か(笑)
まあ、すでに百科辞典という市場そのものがとうに無くなっているわけだが・・


<電子書籍に向いていないもの>


次は電子書籍に向いていないものとその理由を述べたいと思う。


1.教科書

いうまでも無い。教科書には蛍光ペンや付箋を使って頭に叩き込め!


2.週刊誌(漫画、社会、一般)

グラビア写真は一体どこで見たらいいのか。電車の中では流石に見れない。飛行機内でも使えない。家で読むために電子化された週刊誌はわざわざ買わない。床屋の待合席、ラーメン屋、週刊誌が置いてないと困るし(笑)


3.新聞

気軽に読めるのが新聞の一番の利点なので、そもそも電子化にそぐわないのではないか。
ペーパーであれば家庭でも企業でも全員で回し読みが可能だが電子配信では一人一人が電子書籍端末を所有しなくてはならない。また、電車や飛行機内で読むこともままならない。
冷静に考えれば考えるほど向いていない。(と思う)
今は産経新聞社がiPhoneで記事を読めるようにしているが、そういった取り組みの発展版が現実に合っていると思う。個人的には、紙メディアの購読者に対してのみ記事を電子配信するサービスがベスト。これを実現したところがたぶん生き残れる新聞社になるだろう。
新聞各社が現在行っているニュースをwebで無料公開しているような仕組みは、ニュースコンテンツが最大の商品である新聞社にとっては商品をタダで配っているのと同じである。


4.小説・一般書籍

意見が分かれると思うが、自分は本を読むときの姿勢が一番大事だと思っている。私の場合はソファーで横になって読んだり、ベッドで寝ながら読んだりすることが多い。当然電子端末は重くで嫌だ。
また、飛行機内では読めないし電車の中で読むとしても椅子に座っていても他人の人の目が気になってしまう。会社でも気軽に読めるとは思えないし、ここはやはりiPhoneなどの携帯電話を使ったほうが良いと思うがどうだろう。というよりも今までの本の形態ではダメなのだろうか。もし私が端末を持っていたとしても文庫や新書等は間違い無く紙媒体を購入するだろうな。

ということで、過去の例から言っても新しいデバイスはかならずエロが普及の原動力になっている。なので、この電子書籍端末も必ずそうなるだろうと予言しておこう。ただし、その後一般化するとしてもせいぜい漫画のジャンルくらいではないだろうか。

そうそう、これはあくまでも今の電子書籍専用端末での意見である。フラッシュが動作し、OFFICEスイートが利用できる軽くて画面の大きなモバイルPCならば話は別である。