良いものが売れるとは限らない。逆に売れるから良い商品だというわけでもない。

過去に爆発的に人気が出て、ついつい釣られて買ってしまったものは上げればキリが無いが、たいていの物はすぐに飽きてしまい、物置等に仕舞いっ放しという人も私だけでは無いはずだ。
それらの商品は決して良い商品では無かったのに、沢山売れているから良い商品だと人々に錯覚させることによって売れたというわけだ。つまり商品はイメージが良かったのだ。

ビジネスの側面から見ると、物の良し悪しというものは結局は売れているかどうかで決まる。どんなに質が悪いものでも売れれば良い商品である。

はじめはたいした性能ではなくても、売り手側がその改善に地道な努力をすることによって、本当に質の良いものに昇華することとなり、真の良質な商品になってくるものがある一方で、はじめに売れたことで慢心してしまい改善を怠ることで売れなくなってしまう商品もある。

前者には商品開発における熱意、つまりお客様に対する誠意が感じられるが、後者には熱意も誠意を感じることは出来ない。なので没落して消えてしまっても当然のことだ。

一方では、懸命の努力を重ねていてもなかなか花が開かない商品もある。それは一体なぜだろうか。

理由は簡単だ。努力の方向性がずれているためだ。

・開発方針は今のままで正しいのだろうか
・商品のPRが出来ているのだろうか、また方法が正しいのだろうか
・営業方法が正しいのだろうか
・商品価格が適切であるのだろうか

これらの事をじっくりと考えていく必要があるということだろう。

強者には強者の戦略が必要だが、弱者には弱者なりの戦略が必要なのだ。強者と同じことをやっても決して未来は開けないのである。