DJIのPhantom4RTKにてVRSを使い空撮を行った場合、写真のExifに記述される高度が楕円体高になってしまうといった問題があります。つまりジオイド高の分だけ高さがプラスされてしまうのです。そのため、Metashapeで解析処理を行う際には、写真のExifに記述されている高さデータを標高度に補正しておく必要がありますので、その方法をメモしておきます。

ちなみにD-RTK2モバイルステーションを利用する場合は、基準点の高さを標高で入力することが出来て、且つ飛行高度も標高になるのでこのような問題は生じません。

<手順>
1.Metashapeの座標データペインにて、「座標のエクスポート」を実行すます。その際のファイルの種類は、(Character-saparated values .txt)を選択しておきます。

2.わかりやすい名前を付けて保存ボタンをクリックすると、CSVをエクスポートする設定画面が開くので、カメラのみにチェックを付け、区切りはコンマ、コラムは位置精度を保存にのみチェックし、OKをクリックします。これでtxtファイルが保存されます。

3.国土地理院ジオイド計算のサイトにアクセスします。
https://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/geoid/calcgh/calc_f.html

4.入力値の一括計算タブをクリックし、入力ファイルの例をクリックすると、ジオイド高入出力ファイル形式の説明がポップアップするので、ここから入力ファイル例geoid.inファイルをダウンロードします。

6.geoid.inをテキストエディターで開きます。エディターを起動してからGeoid.inのファイルをドロップすると簡単に開くことができます。

7.テキストエディターで開いたら、先ほどのTXTファイルから、XY座標を「緯度、経度の順に並び替えて」からすべての範囲をコピーし、geoid.inへ貼り付けて上書き保存します。その際、不要な空白タブ、改行などがあるとエラーになりますので、置換処理で削除しておきます。

8.ジオイド高計算サイトに戻り、入力ファイルの選択から保存したgeoid.inを選択し、計算実行をクリックします。右側のペインに計算結果をgeoid.outというファイル名が表示されていれば正常に処理が終わったことになります。もしミスがあれば確認を促すメッセージが表示されています。

9.geoid.outをダウンロードし、先ほどと同じようにテキストエディターで開き、ジオイド高が正しく出力されているか確認します。問題が無ければ半角スペース" "をカンマに","へ置換処理を行い上書き保存をします。

11.geoid.outのファイル拡張子を.csvに変更しエクセルで開きます。すると、緯度、経度の次にジオイド高が記述されているので、このジオイド高の列をコピーします。

12.先に座標のエキスポートで取得した高さから、上で取得したジオイド高を引くことで求めたかった「飛行高度」になります。楕円体高からジオイド高を引いた解を元の座標エクスポートファイルのZ欄に上書きコピーして保存します。

13.Metashapeに戻り、座標データペインの一番左のボタン「座標のインポート」をクリックし、上で上書き保存したファイルを読み込ませることですべての写真の高さが「飛行高度」に補正されます。

ちょっと冗長になってしまいましたが、このような手順を踏むことでVRSを使った場合でも適切な点群データの作成が可能です。

ちなみに、Matrice300RTKを使用する場合は、DRTK2 MobileStationを用いた場合であっても、高度データを楕円体高から標高に戻す必要があります。手順は同じですが、Matrice300RTKの場合は、CSVを出力する際の設定から、「位置を保存」「回転を保存」「位置情報を保存」この3つも一緒に出力しておく必要がありますので注意が必要です。

うーん、テキストだけでは分かりにくいですね。というか説明が下手すぎ・・
時間が出来次第にもう少し絵を交えて説明したいと思います。

【お詫び】
嘘を書いてはいけないですよねぇ・・・
思いっきり間違ったことを書いていましたので、その内容をR5/1/10に訂正致しました。
大変失礼致しました。