私にとって農家の方はとても羨ましいと思っています。出来れば農家の息子として生まれたかったくらい。
今でも休日となれば、朝から晩まで庭や家庭菜園を弄っている位で、ひたすら雑草取りを行うのも別に苦痛では有りませんので、自分に農業はぴったりな職種だと今でも思っています。

安倍総理のTPP参加表明に対して、北海道内では反対の声や失望の声が非常に多いようです。一次産業である農業が基幹産業なのがこの北海道ですからまあ気持ちは判ります。でも、将来のことを思えば思うほど、私はこのTPPには参加したほうが良いと思うのです。

正直な意見として、農産物を1軒1軒の農家が生産するというスキーム自体がもう時代遅れなのです。ビジネスにおいてグローバル化が避けて通れないのであれば、その方向性に見合った仕組みに変貌していかなければならないのは言うまでもありません。農業だって立派なビジネスなわけですから、その事業環境に変化が有っても当然のこと。つまり農業においては、まさにパラダイムシフトが始まるという事に他ならないわけです。

でも、その変化を嫌っている方たちが沢山いるわけですね。農協さんとかホクレンさんなどがそれに該当するかと。彼らは一軒一軒の農家との直接取引をすることで成り立つ業態なんです。なので、農家を手放したくは無いのです。だって農家は彼らにとっては打ち出の小槌ですから。
農家からは搾取し、国からは補助金をもらい、本来はもっともっと安く売れるはずの米や小麦を一般消費者へ高く売っているわけです。なので彼らが日本の農業を守れ!といくら叫んでも、私はまったく賛同出来ないわけです。本当に守りたいのは農業でも農家でもなくて、自分たちの既得権益なんじゃないかと。

また、農水省なども一生懸命になって品種改良を行っていますが、本来は農業経営者が自らの時間と研究開発予算を使って行うべきなんですよ。そうすることで、オリジナルの商品(農作物)が開発され、真っ当なビジネスとして、完全に民営化された農業へとシフトしていけるのだと思います。

本当に日本の農業を守りたいのであれば、欧米や豪州のような大規模経営を実現出来るように、まずは農家の法人化を図り、その後合併などを繰り返して、大規模な農業生産法人を育成していくべきなのです。そうすれば、安価な作物が出来て海外との競争にも恐れおののく必要も無くなるのです。逆にむしろどんどんと海外に向けて輸出できるように努力すれば良いではありませんか。

今いくら頑張って反対をし、数年間先送りしたところで結局は参加するなんて事になれば、更に状況は悪くなりますよ。なので今は辛くとも、敵をいっぱい作ってしまったとしても、新たな環境に合うように知恵を出して前に進んで行くべきでしょう。単なる先送りはもってのほかです。結局最後は自滅するだけです。その時に今のTPP反対を叫んでいる方たちは責任を取ってくれるのでしょうか。

現在の農業経営とは、よくよく考えてみると資本主義経済では無いのですね。実は完全な社会主義経済。TPP賛成派と反対派の意見が全くかみ合わなくても当然です。議論の土俵が違うのですから。

それにしても北海道新聞の記事と読売新聞の記事はTPPの扱いが真逆で笑えますね。道新は確かに農家の方が多く読んでいるのでしょうけど、バイアスが掛かり過ぎていて私には少し異様に感じます。

以上、一人言でした(笑)

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