ドイツの車が世界中の自動車メーカーのベンチマークとなっているのは有名なことである。例えば、VWのゴルフは2BOX車のスタンダードとしては国内メーカーも常に意識して開発を行ってきているのは有名なことだし、トヨタのレクサスにしてもメルセデスやBMWを意識しているのは素人の自分でもわかることだ。

ではなせドイツの車がそこまで意識され、そして世界中で人気があるのか、という事だがいくつか理由があると思っている。実は若い頃に車の部品メーカーに勤務したことがあり、今でも車に関しては非常に興味がある自分ではあるが、そのことの考察を酔った勢いで想像がてらに書いてみようと思う。

まず、ドイツの交通環境についてだ。言うまでも無いがドイツ国内には、アウトバーンが張り巡らされている。このアウトバーンは国内だけではなく隣接する国とも接続されているほか、すべてでは無いか速度無制限で走れるのである。更には料金も無料ということのため、小排気量の小型車も含めてこのアウトバーンを走行するのが前提として設計製造が行われていることから、小型車ともいえども非常に高性能なのである。そのことは、現在の日本VWのラインナップでは一番小さなサイズのPOLO(ポロ)でも簡単に証明することが出来る。実は今、自分が乗っている車がこのPOLOなのだが、非常に優秀で実に気持ちよく運転することができるのだ。かなり強い横風でもフラフラすることもなく安心して走行することが出来る。このクラス小型車としてはゴルフとならんで世界のベンチマークとなっているのも納得できる話である。

それともう一つ注目しなければならないのは、有名なニュルブルクリンクというテストコースが用意されている点だ。テストコースといえば、各自動車メーカーも保有しているわけだが、そこは通常一般人は走行することはできないのに対して、このニュルブルクリンクは一般人でも走行出来る点が大きく違うのだ。
その模様は各自動車雑誌を読めばわかると思うが、その一般人も走行することの出来るニュルブルクリンクを周回するタイムによって、その車の性能を表すことが出来るという点において、なんて公平なテスト環境を用意しているのか、と言わざるを得ないのだ。正直羨ましいと思う。

日本国内にも車が好きな方はたくさんいるはずだが、近年売れている車はワゴンタイプかハイブリッド、エコ車等にかぎられており、昔人気のスポーツ性を売りにした車種は大変苦戦しているという。
所得が伸びない中車の値段ががどんどんと上がり、携帯等の料金負担があるのだから、売れなくても当たり前だと思うのだが、それ以外の理由としては、そもそもスピードを出せる場が存在しないという点もあるのだがら、思う存分に自己責任でスピードを楽しめる場が有っても良いというのは私だけであろうか。
スピードを出せる環境にないのに、わざわざ無駄な高性能車を買える人間など限られているのだ。

もちろん自然環境に配慮しなくてはいけないのは言うまでもないが、純粋にニュルブルクリンクのように利用者がその費用を負担して走る分には誰も文句は言うまい。また、保険適用外の自己責任でも文句はでないだろう。(もし死んでも自己責任だ)

ということで ここで提案したいのは、北海道に、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)のような全長20.8km並、もしくはそれ以上の周回コースを設置し、愛車のスペックを生かした運転が楽しめるコースを作ってはどうだろうか。当然、自動車メーカーによるテスト利用も可能にして、東洋のニュルブルクリンクと呼ぶのも悪くは無いと思うのだが。

そうすれば全国からレースに参加するまではしたくはないが、思いっきり走ってみたいという車Funが多数集まり、地域経済への波及効果が得られるのではないかと自分は考えている。自動車保険が効かなくても走りたい層は多い。また日産GTR等のハイスペックな車も性能を活かすことが出来る場が提供されることから、低迷をつづけるスポーツ車の販売にも好影響があるのではないだろうか。

そして更に、この日本が自動車大国であることを世界に示すことにも繋がるほか、そのコースの施工能力においても日本の舗装技術を世界に示すことに繋がり、公共投資としては地方に高速道路を建設するよりもはるかにB/C費は高いように思えるのだが。

ま、上記はすべて妄言と言われるかもしれないが、しとどに酔っているので悪しからず(笑)