現在のところクラウドの先端を行くのが米Google社だと思う。同社は「100%web」を標語とし、あらゆるwebサービスをブラウザのみで動かそうとしているのはご存知の通りだ。その為に自社のブラウザとしてGoogle chromをリリースしているし、更にはChrom OSまで発表するに至っている。

もちろんGoogle以外のベンダーにおいても、このクラウド化というのを大きなビジネスチャンスとして捉えているところが多いようだ。タブレットPCやiPadでの業務ソリューションが珍しくない今、これは至極当然の流れだと自分も思っている。

そうすると俄然重要になってくるのは、使用するブラウザということになる。いつまでも古いブラウザを使っていては使いたいアプリや機能が使えないというケースが今後多発すると思われる。

そもそもブラウザというのは初登場以来、ものすごい勢いで発展をしてきているのだ。こちらにwebの進化を示したページがあるので参考にしてほしい。
http://evolutionofweb.appspot.com/

古くはmosaicから始まって、Netscapeなどの様々なブラウザが登場し標準の座を競い合ったのはまだ記憶に新しい。そのnetscapeは今ではもう目にすることも無いのであるが、そのレンダリングエンジンは、オープンソースとしてmozilla-Firefox等に受け継がれているわけだが、このブラウザの世界は日進月歩であり、一般のアプリケーションと同等と考えているのは問題だと言える。

なぜなら、セキュリティホールの問題がまずは上げられる。internetを介して常時情報のやり取りを行うブラウザはスパイウエアや◯ウエアにとって一番のターゲットになるのである。従って常時対策済みの新しいブラウザを利用する必要がそもそもあるのだ。ウイルスチェックソフトさえ利用していれば大丈夫というのは大きな間違いである。また、新しく生み出されたサービスについては最新のブラウザでなければ動作出来ない場合もたぶんにある。つまり、クラウドサービスを利用するためには、利用者自らが利用環境を常に最新の状態にして整えていく必要があるのだ。
ブラウザがいつまでも古いままの環境などで、最新のテクノロジーを享受しようというのには限度があるので、そのことをしっかりと認識しておくことが重要である。

ということで今後問題となってくるのは、恐らくIE7環境のPCであろう。なぜなら、Google社のサービスはIE7の正式サポートを終了すると発表したからだ。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20110605/361054/?ST=cloud&P=1

ましてやIE6を使っているというのは論外と言えよう。IE6については当のマイクロソフトですら使用停止を促しているくらいなのだ。
http://www.ie6countdown.com/