さて、いよいよ映画の内容に入っていきます。ここからはネタバレのオンパレードなので、これから映画を観る方は読まないほうが良いでしょうね。それと、これはあくまでも1ファンである私の個人的な感想で有って、他の方の感想を非難するものでは無いことを予め申し上げておきます。
 

まず、この映画につける私の点数は、20点がいいところでしょうか。これはとかくキムタクや黒木メイサなどの主役に注目が行ってしまいがちですが、そういう部分の評価ではなく、そもそも物語としての骨格が破綻しているということで、まったく感情移入できないし、そうせざるを得ないという必然性を感じられずに何故?何故?何故?と疑問だらけになってしまったからというのが理由です。
架空の物語だからこそリアリティが絶対に必要なのに、噴飯物の設定ばかりでは興ざめしてしまうのも仕方がありません。
 

以下に具体的に書き示そうと思います。
 

1.人類滅亡の縁にいるような状況で、軍のエースパイロットで、しかもその実兄は宇宙駆逐艦の艦長という立場の人間が、遊星爆弾の迎撃任務にて親がいたスペースコロニーを破壊してしまったことを理由に退役するのであるが、普通に考えればなお一層の敵愾心に燃えて敵と戦うと思うのが普通ではないか?

・これは島のセリフで語られるだけでイメージシーンは皆無。
・状況説明を登場人物のセリフに任せるだけというのは陳腐ではないか。
 

2.ヤマトへの乗組員を一般人からも募集するというのもありえない。この脚本家や監督は、素人を載せて戦争が出来るとも思っているのだろうか。せいぜい元パイロットや宇宙船乗務経験者であって、通常は各基地から集められた軍人の中から選抜されるはず。しかもそれは建造中の段階から準備されるはずだ。古代が元エースパイロットであればあるほど、真っ先に招集されるのでないか。

・行列しているのは10人程度だったが。
・しかも全然軍人らしくない奴ばかり。
 

3.軍隊のイメージは200年後であろうとも決して変わらないと思う自分としては、上官に対する態度や言葉遣い、命令不服従などは許されない行為であって、それが著しく物語のリアリテイを下げてしまっている。

・沖田〜!!と呼び捨てで叫ぶか?普通は。
・退役した古代はただのチンピラになっている。
 

4.人類としては未知のエネルギーを使う宇宙船なわけで、一度もテストも行われていないまま波動砲を使うことになるが、そういう緊迫感の欠片も無い。普通ならば失敗を恐れると思うのだ。

・マニュアルは読んだか?には吹いてしまった。
・マニュアルさえ読んでいれば誰でもいいのだろうか。
 

5.艦橋など、艦内のセットがチープすぎる。TVドラマなみのセットにがっかりした。まさに海上を航行する艦船のごとくだ。艦体のデザインは松本氏のデザインを用いるのであれば、艦内のデザインもなぜ松本氏に頼まなかったのか。CGにて制作して人物と合成することなどいくらでも方法はあったように思うがとにかくチープの一言につきる。一体どの口が超大作だと言っているのか。

・学芸会と書いている評価も目にしたがあながち間違ってはいない評価だ。
・DELLのキーボードをそのまま使うのはやめようよ。知恵が無いぞ。
・AEDって今のとおんなじ?200年後なのに?
 

6.艦内の営倉に古代が閉じ込められるシーンがあるが、200年後の未来の新造戦艦にこういう設備が有ることに驚いてしまう。しかもなぜか、機関長や軍医が酒を持って訪問し営倉入りにも関わらず酒盛りをするというリアリティの欠如はもはや救いがたい。

・鉄格子でわざわざ用意していることにびっくりだ。
・普通は独房として1室に監禁できれば良い。
 

7.全長500mを超える大戦艦である。乗組員のかずも相当いると思いきや、50名程度だったようだ。戦闘艇の整備だけでも1機につき数人必要とは思うが、それも考慮されていないらしい。燃料補給も発艦準備、回収、修理、整備といった後方部隊は存在していてもお飾り程度である。彼らは24時間寝ないで働くのだろうか。少なくとも1年の長丁場で厳しい過酷な毎日のはずだ。最低限2交代制でなければ安全に運行し、敵を撃破するなどは無理だろう。

・艦橋にいる人は一体いつ休んでいるのだ?
 

8.酒保(休憩所)のシーンでは、古代をはじめ戦闘部隊の面々が揃って酒を飲んでいるが、酔っているときに敵が来たらどうするのだ。基本的に酒のシーンは全面カットすべきだろう。こんなシーンをいれるからB級映画だと言われるのは分からないのだろうか。ヤマトの世界で唯一酒を飲んで許されるのは佐渡酒造だけだ。なぜなら彼は獣医だからだ。
 

9.ワープの表現のなんとチープなことか。人類史上初めてのワープという重厚感もハラハラドキドキ感もまったく感じ無い表現であった。さらっとしているというかなんというか。成功するのが分かっていたとしてももう少し表現の仕方があるとおもう。

・ワープとは何かの説明がなかった。ワープとは瞬間移動ではなく、時間の跳躍である。
・ワープの使い方に根本的な間違いがあった。(後述)
 

10.そうそう日本以外の他国はどうなっているのだ?アニメでは他国とは無線でのやりとりをしている表現があったが、このヤマトは日本が単独で戦っているイメージしかない。他国の状況にも触れるべきではないか。
 

11.派手に波動砲を打って敵のミサイルを迎撃し、地球防衛軍のモニターには煙の中から勇姿が見えてシーンが映しだされるわけだが、あの映像は一体誰がどこから撮っているのだろうか。少なくともその説明は全くなかった。監督も脚本家も手抜きなのか気がついていないのかわからないが、インディペンデンス・デイをパクったわりにはお粗末なかぎりだ。

・インディペンデンス・デイでは地上の装甲車に核攻撃の戦果を観察させている。
 

12.遊星爆弾を発射してくる前線基地はどうなったのか。アニメではガミラスの冥王星前線基地を叩くことによって遊星爆弾による攻撃を防いでから外宇宙に進出していったのだが、この映画はその点が曖昧だ。土星周辺で艦隊戦を行うくらいなのだから、敵の前線基地があると思うのが自然なのだが、それについては一切スルーされている。

と、ここまで書いて、まだ書きたいことの半分にもなっていないことに気がついた。
細かすぎる?まあ、そう言われるかもしれないが、ファンタジー映画と云えども見る者を納得させられなければ作品として失格だと思うのだ。

後編につづく

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