高速道路の一部区間が無料になってから明日で1ヶ月。 私も何度か岩見沢IC以北を使っていますが、あきらかに交通量は増加していると思います。

普段高速道路を使わない人達まで高速に押し寄せてくるため、走行マナーの悪い車(飛ばしすぎ、追い越し車線を制限速度で走る等)も大変に多く、以前と比べて格段に気疲れする道路になってしまいました。

特に大型のトラックが増えており、数珠つなぎになって走っているトラックの列を追い抜くには、慎重で且つ大胆に行わなくてはならず、普段から追い越しに慣れていないドライバーにとってはかなりの恐怖心を覚えることでしょう。

そしてそのことが、追い越し車線が渋滞する原因の一つになり、それでまたイライラするといった悪循環を形成しているように思います。

また、途中のPAは大混雑している代わりに、併行国道に設置されている道の駅はガラガラとなっているようです。
高速の無料化によってこのように車の流れも大きく変わってしまいましたので、今後沿線の各市町村における経済的な影響もおそらく表面化してくると思われます。
その他としては、JRの利用者も減っているようです。そして、駅の利用者が減るということは、駅周辺の地価も下がってくるのかも知れません・・・。

その一方で、高速道路を運営するNEXCOにしてみると、無料となった分の売上は国税で補填されるわけですから、痛くも痒くもなく、むしろ売上の大幅アップできっとホクホクとしていることでしょう。

本当に意味での高速道路無料化とは、高速道路の一般国道化なわけで、今のNEXCOの解体が無い限りあり得ないわけです。結局のところ、国税をNEXCOへ投入するだけの結果となっている今回の無料化実験は、NEXCOへの単なる金のバラマキとなっていることを無料化に賛成している人たちは判っているのでしょうか?

民主党はNEXCOを廃止するぞ!と脅しをかけながら、逆に税金をじゃぶじゃぶとNEXCOへ投下しているわけです。しかも、車に乗らない人達の納めた税金もその無料化で使われているのです。

私は当初から、計画通り国内の高速道路網の建設が完了するまでは有料でも仕方がないと考えています。まだまだ地方と都会を結びつけるインフラが必要だと思うからです。

大都会への一極集中は一旦災害が起こると社会システムそのものが破壊されてしまうおそれがあります。やはり適度に分散させるのが望ましく、有事の際も含めて、国民の生命や財産を速やかに運ぶことの出来るよう、道路を中心としたインフラの整備はやはり必要不可欠なのではないでしょうか。

高速道路は高速で移動できる優先道路として、目的地への到着時間を早めるために使う道であり、通行料金で短縮できた時間を買っているのです。やはり特急料金と同じようにお金を払う人が快適に早く着く、それで良いではありませんか。 

その短縮時間と料金が見合わないというのであれば、高速を使わずに下の一般国道を利用するか、もしくは鉄道や飛行機を使えば良いのです。

そして、高速道路の維持にしても、車を使う人達のお金で行われるというのがやはり正しい姿だと思います。