最近、Adobe社のillustratorの使い方を覚えてきた。無論複雑なことはまだまだ敷居が高くて出来ないが、ちょっとしたDTPごっこ位であればそれなりになってきたようだ。

こうして作ったデータaiデータやepsデータを、印刷会社へ送信すると後日印刷物が届くサービスがすでに出来上がっているのだから時代は恐ろしく進歩した。わずか10年程前は、このような印刷物の制作は簡単なものであってもプロにしかできない職人芸だったのだ。

それが今ではちょこっとパソコンを使えて、編集ソフトがあれば簡単に出来てしまう。しかも夜中であっても入校することが出来るので仕事そのものがスピーディーで且つ効率が良い。

さて、そのような事が実現出来たのにはある業界のルールがある。

それはほとんどの印刷会社で、adobe社のillustatorを使って版下データを利用出来るようになっているということだ。つまりこのソフトがDTP、印刷業界でのデファクトスタンダードというわけだ。

illustratorさえ使って版下を作成すれば、全国どこの印刷会社でも、100%イメージ通りの印刷物が出来るのだからもはや牙城と言っていい。この分野に関してはそう簡単に他のDTPソフトへシェアが覆ることは無いだろう。

ということは、レイヤー名やファイル名などの決まりも何も無いにも関わらず、データ交換が自在に行われているということを意味している。行政側による指導が有ったわけでも何でもなく、ただただadobe社側の弛まぬ技術開発と営業努力の結果+αで、このような市場が出来上がったのだ。

一方、建設行政が主となって、CADのフォーマットやファイル名、レイヤー名等までをも細かに決めて、データの互換性を高めて公共物のライフサイクルで利用しようとしているのだが、前述のDTP業界とは比べるまでもなく、その進み具合はまるで牛歩のようで遅々として進んでいない。

結局はCAD開発会社の自由競争に任せておけば良かったんじゃないかと自分は思っているのだがどうか。優れたCADが最終的には残り、それがデファクトスタンダードになる。そうすればデータの互換性なんて何の心配もいらないわけだ。このDTP業界のように。

CAD製図基準(案)が頻繁に変わるから使っているCADもバージョンアップが必要となり、保守メンテナンス料金が必要となり、毎年税金のごとく金が掛ってしまう。

だから、なかなかCADを積極的に購入しようという企業が増加しないのだ。無論フリーウエアのCADが有ることも原因の一つではあるが。(まあ、そもそもがフリーCADに有料CADが機能的に見劣りしていること自体がおかしいのだけども)

逆にそんな面倒なルールが無ければ、1度買ったCADはOSが変わって動作出来なくなるまで使い倒せるのだ。そうであれば多少の金額であっても安心して購入することが出来るようになる。

ソフト会社の1社独占は良くないという声も確かにあるが、結局は皆マイクロソフト1社のOSを使っているのだ。そちらの方がよっぽど問題なんだとは思うが・・。
linuxもかなり使いやすくなってきたことだし、そろそろ脱windowsをしても良いのかもしれない。