財政再建団体である夕張市では費用削減のために小中学校の統廃合を行なっている。その結果、自宅から小学校まで10kmも離れているというケースも出ているそうだ。
このような場合に市では通学バスを運行し不便の無いように配慮しているというが、実際には少人数過ぎてバスすら運行できない地域もあるのだという。

その場合の対応として、実は民間のタクシーを借り上げて通学に使わせているのだそうだ。つまり小学生が学校と自宅を往復するのに毎日タクシーが利用できるのである。

もちろんその費用は市が負担している。往復5,000円としても20日間使えば100,000円掛かる。つまりこの生徒1人、最大で4人を通学させるためだけに、年間で120万円も掛かっているわけだ。これでスクールバスよりもコストが安いと言っても「タクシーを使うなんて良いアイディアですね~」とは流石にならないのではないだろうか。

もちろん義務教育というからには小学校に通わせるのは市の義務なのだが、この場合は子供が通学可能な範囲に転居させる、もしくは預けさせるというのが正しい解答なのではないだろうか。
そういう街から遠く離れた地域にどうしても住まなければならない事情があるのかもしれないが、そのような特別待遇は辞めるべきだと自分は思うのだ。

もし、今から私がそのような学校の無い山間地へ家を建てて転居したとしたら、同じようにタクシーで学校まで送ってくれるとでも言うのだろうか?

住民サービスは平等でなくてはならないからと言って、なんでもかんでも杓子定規的に物事を考えすぎているように感じてならない。滝川市の生活保護詐欺でも住民から言われるままに2億円を超える支給をし続けて我々を唖然とさせたが、市政というのはそういうバランス感覚が無い者には任せないほうが良いのではないだろうか。
はたして、これは良いサービスなのだろうか。それとも行き過ぎたサービスなのだろうか。

自分なら、迷うことなく子供のために無理なく学校に通える範囲内に転居することを選択する。

タクシー代が年120万円ということは6年通えば720万円だ。9年間では1000万を超えてしまう。
ならば100万円だして市街へ引越しさせたほうがはるかに良いのではないか?

考えれば考えるほど判らなくなるのである。