昨日(7/5)より公開された話題の映画「スピードレーサー」を、まもなく10歳になる息子と二人で観てきた。子供のために日本語吹き替え版にしたのだが、初日の割りには客の入りはイマイチ、というよりはガラガラで、余計なお世話ながら興行成績が少し心配になった。
 

子供向けっぽいシーンが多い反面、登場人物がそれなりに多く、息子には誰がどういう役なのか、あまり良くわからなかったらしく、そういう点では子供向けとは言えなさそうだ。また、上映時間も子供にとっては少し長めの2時間15分程で、映画鑑賞に慣れていない子供であれば少し辛いかもしれない。
 

肝心のストーリーと映像は、あのマッハ号が出てくるレースシーンはさすがに綺麗で迫力がある。車がありえない動きをするのは、基となったアニメ(マッハGoGOGO)を忠実に再現しているためで、ウォシャウスキー監督の思い入れを十分に感じることができる。一方でそれ以外のシーン、たとえばビルが林立する都会の町並みや巨大工場内での描写などは、どうにもチープで、よく言えばアニメ的、悪く言えば手抜きなんじゃないかと思えるような場面があった。
 

また、時折現れるゲーム等のバーチャル世界の描写ではB級映画並みの出来と言えるのかもしれない。ただ、それらを狙ってやっているのだとしたら、評価は観る側の好みによって左右されてしまうだろう。
 

それから、日本人役のレーサーが、どう見ても日本人には見えないところや、わざわざご丁寧に忍者が登場するところでも、笑えるというよりは少し拍子抜けしてしまった。こういう点でも、やはり子供向けではないけれどもシリアスでもないという非常に微妙なポジションの映画であることがわかる。
 

個人的には、カーアクションやHappy Endとなるところ、そして主人公の彼女トリクシー役のクリスティーナ・リッチがとてもチャーミングで素敵に思えたので、おまけして80点をつけたいと思う。車やレースが好きな人、マッハGoGoGOが好きだったという人なら観ても損はしない映画と言っても良いかもしれない。
 

スピードレーサー公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/mach5/

Youtube マッハGoGoGo
http://jp.youtube.com/watch?v=uyMaZ-CWrI4