自分がこの土木業界に関係するようになったのは、当時の建設省がCALSがスタートする少し前からでした。
それまで勤めていました横浜のとある自動車メーカーの関連企業を退職して地元に戻った時に遡ります。

実は私、土木や建築と密接に関係している地元の鉄工所に少しだけ勤めた経験があるのです。自動車関連企業では生産管理業務を行なっておりましたので、日ごろIBM5550等を使っていたこともあって、PCのリテラシーはそこそこ高かった私は、鉄工所に入ってからも、当時導入したばかりのCADを使って水門の図面を書いたり、工場内で施工管理や現場施工の管理なども行なっておりました。もちろん写真管理や出来形管理も行なっていたのです。
当時パソコン通信が普及しだした頃で、自宅ではPC9801を使って2400bpsのモデムでNIFTY-serveやPC-VANに接続して遊んでいたころです。(懐かしい話だ)

その内に、自分のPCスキルが鉄工所に出入りしていたソフト会社のSE並か、もしくはそれ以上あることに気がつきまして、そのことが今のソフトウエア業界へ転進するきっかけになったわけです。

ここからが面白いのですが、Windows3.1で写真がパソコンで扱えるようになり、internetも普及の兆しが見え、工事写真もパソコンで編集する時代が来るに違いないと確信していた時に、この方からご提案を頂いたこともあって、例の工事写真ソフトを生み出すことになるんです。人生はどこでどういうことがあるのか判らないから本当に面白い。

このような経緯で建設業のIT化に携わり、実際に工事現場に行って業務のあり方を教えていただいたりしてきたのですが、どの工事一つとっても自然との闘いでした。道を作るのも、橋やトンネルを作るのも、堤防を作るのも、どれも大変な仕事だと思います。時には死人や怪我人も出たりと不幸なことも沢山あったことでしょう。そのお陰で、今の国民の生活が安全で便利、快適になってきたわけです。本当はそのことを忘れてはいけないのです。

日ごろからこの便利さを享受していますと、感覚が麻痺してそれが当たり前になってしまうのですが、ここに至るまでの先人達の努力たるや想像を絶するものがあるわけで、そのことを考える時に自分はそういう歴史を作ってきた土木という業界がとても好きになりました。

昨今、公共投資の削減や道路特定財源の一般財源化などが叫ばれておりますが、本当にそれで良いのかどうか、しっかりとした議論をして欲しいのです。
まだまだ国内には交通の不便な場所、危険な箇所が沢山あります。日本は山岳国家ですので、他国との比較はあまり意味が無いように思えます。これからも国民が安心して生活出来るインフラ、経済活動がより円滑になるためのインフラの整備はしっかりと行なって欲しいと思わずにはいられません。

11月18日が土木の日と聞きまして、自分のことと日ごろ思っていることを書きました。
稚拙な文ですが、国内外で土木に携わっている皆様へのエールにしたいと思います。